11月おしまい

あっという間の一ヶ月。

秋という季節が感じられるような天気はさほど感じられず、一気に冬がやってきた。

大学内の木々は紅葉し枯れ落ち、銀杏の葉で敷き詰められた正門前だけが秋らしさを多少なりとも感じさせてくれる。

研究室にいると一日が過ぎるのもあっという間で、ボーっとしていたら定時なんてすぐに訪れる。

それでも一日を長く感じようとしたいのか、周りが必死にやっている中、窓越しの公園の紅葉を向かいにして、コーヒー飲みながら一息入れる。

頃合を見計らって、院生の視線を浴びながら研究室に戻って実験に勤しむ。

自分が熱入れて実験している様子は珍しいのだ。

振り返ればこんな一ヶ月間でしかなかった。


自分にとって何かプラスになる事はあったのか、誰かのために何かをしてあげたのか。

行動だけを取れば退屈な時間でしかない。

もちろんヲタ活動や麻雀に読書といった趣味があるにせよ、それが自分にとって価値あるものとなったのかは分からない。